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東京, 日本
写真 © Seiichi Osawa
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図面 © Hugo Kohno Architect Associates
写真 © Seiichi Osawa
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建築家
河野有悟建築計画室
2016

集成材+スチールトラスの合成梁が構成する住宅

間口の狭い敷地に建つ、1階がギャラリー、2階,3階が住宅の計画。
ギャラリーには通りから見やすい全面開口と、自由度の確保、そして将来の用途変更も視野に入れ、1つのスペースで自由な空間が必要とされた。また、2階への住戸エントランスを別に設ける必要があり、ラーメンフレームなどの、1階には構造壁のない構成が求められた。

一般的な木造在来工法では梁間方向に耐力壁が必要になり、特に下階ほど多く必要で、スペースが分節されてしまう。間口方向を門型の木造ラーメンフレームとすると耐力壁が不要となるが、一方で柱断面巾が大きくなり狭い間口を圧迫する。柱を細くするためには大きな梁成が必要となるが、そのままでは、やはり空間を塞いでしまう。今回の計画では、スチールトラス+集成材の合成梁で木造ラーメンを構成することで、柱断面を小さく抑え、かつ視線が抜け、より広がりを感じる空間を目指した。

柱を細くしたことで高くなる梁成の中央部にスチール・トラスフレームを組み込むことで、梁に塞がれることなく、軽やかに視線と空間が抜けていく。要求強度、スペースの用途などから、トラスフレームは複数の形式でデザインを柔軟に配し、場所ごとの特性から変化させた天井高さと共に、自由で開放的な空間を組立てる。

スチールトラス部分は水平力のみを負担する設計とすることで、耐火被覆が不要になり、トラスフレームをデザインに取り入れることが可能になった。 木とスチールのハイブリッドな構成は建物を軽くし、鉄骨造と比べてコストを抑えることにも寄与する。 スチールトラスには自由に複数のスタイルを採用することができ、バルコニー手摺、日除け、ベンチの背もたれ、欄間などの機能を持ち、かつフレームがそのまま建築の随所に表れ、空間と外観を構成する。

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