Foto © Shigeo Ogawa
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京都府庁3号館・文化庁京都新庁舎(新行政棟・文化庁移転施設)

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Sede
京都府京都市上京区, Japan
Anno
2022

重奏する時間

この建築は京都御所の西側、厳しい景観規制を受ける場所に建つ。保存棟と新棟を合わせると、新町通に面するファサードは120mの長さになり、これはほとんど京都の一街区の大きさに等しい。したがってこの南北に長い建築のファサードは単体としての建築というよりは一街区の連続立面として考えるというところから始まった。保存棟に比べると大きなヴォリュームとなる新棟との高さの連続性を穏やかに表現しながら2棟の時代の違いを同時に表現すること。保存棟がセセッションの建築ではあるが垂直方向には3層構成の古典性を保持しているため、そのことを鍵に新棟の意匠を決定した。

そうした意匠の考え方はエントランスホールであるガレリアに最も明瞭に表現したつもりだ。ガレリア正面には1905年竣工の京都府庁舎旧本館、左には1928年竣工の旧京都府警本部のそれぞれの立面が展開し、最後の右側には2023年竣工の新棟が面している。その中空には新棟と保存棟を結ぶブリッジは浮かんでおり、二つの建築が離れながらも関係を持つという象徴的な表現でもある。

保存棟内部の空間でも会議室では1928年の歴史的な空間に新しく2023年に挿入された設備をガラス壁の向こうに露出させることで、ここでも歴史的空間とそれを支える現代の設備が重奏する様を表現した。 歴史的空間と現代をそれぞれの表現を尊重しながら同時に存在させること、そのどちらかに重点を置くのではなく、様々な時代がこの場所に存在し、また将来にはそこに新たな時代の変更が加わることをも容認することができる空間、そんな時間が重奏する建築としてこの建築は在りたい。

協働:日本設計、田原幸夫

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